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モノやサービスを得る対価として、価格はどのように決められるのだろう。
このところ(近頃)の店頭では、「タイムセール!」「○○還元セール」「○○%OFF」
「○○早朝割引セール」がやたらに目に付く。
このセールお値引き傾向は、路面店、スーパー、量販店の店頭はもちろん、
大手ECサイトの出店店舗、TV Shopping番組でも「セール」を売りにしていると言っていい。

この特別セール価格と本来の適正価格の差額は本当のところ、どの程度なのか、
老婆心ながら知りたくなる。常態化した特売品、セール品は購入しても「お得感はない」。
お値引き価格を通常価格に戻したとたん、消費者視点では割高感しかなく、
必需品でなければ間違いなく売れ残る結果になる。

もちろん、セール価格は消費者としてはありがたいことではある。
同時にメーカーや生産者の立場からは、本来得られる適正利益がなくなることを意味する。
立場を替えると、ブーメランのようにその不利益は消費者に舞い戻ってくる。
消費者は同時にメーカーや生産者であり、その企業の従業員でもあるからだ。
常態化した特売価格、セール価格は定価もしくは標準販売価格と同じで、市場(買手)が
低価格を決める市場原理が働くのだ。

私たちの業界でも、最終の販売価格を押さえ込むために、同様のお値引きを求めたり、求められたりする。
そろそろ発注者目線の感覚的なお値引き競争は止める時期がきていると思う。

結論:行き過ぎた価格戦略は売り手にも買い手にも利益を生まない。

「私たちデザイン業界が出来ること、利益が確保できない見積り依頼やプレゼン依頼、
制作実費不支払いを前提にしたプレゼン依頼は受けない勇気をもとう」
そのために、私たちが提供する企画力や制作物の価格(価値)を絶えず鍛え直し、最終消費者、
ユーザーの満足に耐えられる適正(価格)を追求していくことが唯一の解決方法だと思う。

長勢 覚史

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