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2014.10.03 (金) Category:教育

NHK教育テレビ、現・Eテレ。
2年前に息子が生まれて以来、それ以前に比べて飛躍的に視聴する機会が増えたテレビチャンネルです。

僕自身、小学生の頃の、風邪で学校を休んだ日などに朦朧とした状態で見ていた思い出こそいくつもあるものの、それから息子が生まれるまでの数十年、ほぼ関心を持つこと無く生きてきました。

その間にNHKの方針や番組の毛色も時代とともに変革を続けており、折々で「ピタゴラスイッチ」や「デザインあ」、「0655」といった番組の話題は耳にすることもありましたが、実際に視聴者として改めてこのEテレに触れてみると、自分が子供として触れていた頃との違いに驚き、感心するばかりです。

僕が子供の頃視ていた番組は、いかにも“子供向け然”とした内容・表現であったように思うのですが、今放送されているものは、子供が見て楽しいのは勿論、明らかに大人の目線も意識したものになっています。つまり“子供も大人も楽しめる・親子で見られる”面白さを備えた番組になっている訳ですね。

今回は、我が家で普段よく見ている番組を息子の好みとともに紹介してみようと思います。

 

 

●クリエイティブ系番組

デザインあ
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/design-ah/

総合指導をデザイナーの佐藤卓さん(佐藤卓デザイン事務所)、映像監修を中村勇吾(tha ltd.)さん、音楽をコーネリアスが担当していることで有名な番組。日々の生活や身の周りに溢れるデザインの面白さを、視覚的・聴覚的に様々な切り口で啓蒙しています。

直感的な分かり易さと面白さからか我が息子に最も支持されている番組で、これを視たい時にはテレビのリモコンを片手に「あっあっ」と、OPソングを歌いながら訴えてきます。

特に彼の好きなコーナーは、身の回りの色々なもの(食べ物、乗り物などなど)を構成要素ごとにバラバラにして整列させるストップモーションアニメ「解散!」や、日常のいち場面から人物だけを抜き出し、抜き出す前の状態と比較して見せる「ぬきさし」、歌が絡む映像表現「どうせんうた」「デザインかぞえうた」など、視覚と聴覚で直感的に楽しめるものが主です。逆に、クリエイターのトークが中心となる「デザインの人」はまだまだ理解できず、興味がないようで。

内容的にも表現的にも様々なアイデアが詰まった、大変刺激的で僕個人としても万人にお勧めできる番組です。

 

ピタゴラスイッチ
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/kids/program/pitagora.html

放送開始から12年を越えた、「ピタゴラ装置」に代表されるとても有名な番組。
仕組み・仕掛けを強く意識させられる内容で、我が家では上記のデザインあと合わせて「Eテレ・クリエイティブ番組」の二強として位置づけています。これまであまり息子の琴線には触れていなかったのですが、精神の成長に伴ってか、ここ最近興味を持って視るようになってきました。

息子が特に好きなのは以下のコーナー。
・フレーミー・・・モノクロ2Dのシンプルな線で表現された犬「フレーミー」のミニストーリーアニメ
・ピタゴラ装置・・・ルーブ・ゴールドバーグ・マシン的なからくりの動きが面白い
・新しい生物・・・マッチ箱やストローなど、身の回りのものが生物のように動き回る実写アニメ
・アルゴリズムたいそう・・・芸人“いつもここから”が、様々な団体の人達と一緒に行う体操。複数人の連動した動きが特徴的

面白さの理解がちょっと複雑な「お父さんスイッチ」「ピタゴラ暗号棒」にはまだ興味なし。
また当初、いつもここからの『アルゴリズムたいそうー!!』という掛け声にひどく怯えて、毎回テレビの前から避難していました。

 

 

■ちょっとシュール系番組

シャキーン!
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/kids/program/shakiin.html

ナオト(少年)、あゆちゃん(少女)、ジュモクさん(木に埋め込まれたテレビ)というメインMCが彼らの秘密基地からお届けする「知的エンターテイメント番組(←webサイトから)」。ビジュアル的にも内容的にも割とシュールな表現が多く、個人的には“狙い過ぎ・ひねり過ぎ”な印象が無くもないですが、そこが子供にはキャッチーなのかもしれません。
※ちなみに今回調べているうちに少年、少女、テレビの3人が全員“妖精”という設定であることを知りました。シュール。

全体的に息子にとってはまだ内容が難しいため真意は伝わっていないと思われるものの、上述の2番組同様一つ一つのコーナーが短くテンポ良く続いていくため、割と楽しんで見ている様子。

 

みいつけた!
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/kids/program/miitsuketa.html

宮藤官九郎さん作詞の「おっす!イスのおうえんだん」や、サバンナの高橋さんがメインキャラ・コッシーの声優をしていたり、トータス松本さんがイスのキャラになったり歌をうたったりと、芸能人が多数関わっていることでも有名な番組です。
※この番組に関わらず、Eテレ番組ではよく芸能人がひょっこり混じっていたりします。

スイちゃん(少女)、コッシー(イス)、サボさん(サボテン)の3人が繰り広げるショートドラマ「コッシーとスイ」をメインに、バスタブに入った牛のようなおじさん・オフロスキーのコーナー「よんだ?」「からだ てんけんたい」、コッシーの仲間達(全員イス)が暮らす街のアニメーション「いすのまちのコッシー」などが印象的。

息子よりも妻の方が視たいがために毎朝点いてる番組。僕はサボさんが好きです。

 

 

▲王道系番組

おかあさんといっしょ
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/kids/program/okaasan.html

いないいないばあっ!
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/kids/program/inaiinai.html

もはや説明不要、NHK教育の代名詞とも言える「おかあさんといっしょ」は、僕が子供の頃にも放送されていました。(なんと1959年から続いているとのことです)うたのおにいさん、うたのおねえさん、たいそうのおにいさん、たいそうのおねえさん、の4人と、着ぐるみのキャラクターたちがメインとなって番組を進行します。

おにいさん・おねえさん達の演技力や身体能力がとても素晴らしく、歌や体操のコーナーは誇張抜きで親の僕や妻も見入ってしまいます。
ちなみにうたのおにいさん・横山だいすけさんの演技が僕のツボです。

「いないいないばあっ!」は、いわば「おかあさといっしょ」の更に低年齢層向けバージョンで、ゆうなちゃん(女児)、ワンワン(犬のキャラクター・着ぐるみ)、うーたん(操り人形)の3人が現在のメインMC。歌と体操が主な内容で、「おかあさんといっしょ」と同じく、視聴者の子供が一緒に参加するコーナーもあります。

クオリティーについては、0〜2歳児向けとはいっても決して侮れません。
僕たちの世代の方にはなじみ深い、“チョーさん(たんけんぼくのまち)”が演者をつとめているワンワンは滲み出るベテランの貫禄で存在自体に安定感がある上、56歳とは思えない軽快なフットワークや小粋なトークもこなしますし、ゆうなちゃんに至っては、弾けんばかりのバイタリティーと本気すぎるキレキレのダンスで度肝を抜いてくれます。
※ゆうなちゃんは息子の初恋相手でもあり、一時期テレビにゆうなちゃんが出て来る度にだらしないにやけ顔になって親に心配をかけていました。

どちらの番組も歌と踊りの配分が多く、言葉の理解が乏しい息子も楽しそうに視聴しながらときには真似して踊ったりしますが、一方で「ポコポッテイト(着ぐるみ3人組の劇/僕らの世代でいう“にこにこぷん”)」のようなストーリーものにはまだ興味が湧かないようで、これが始まるとテレビの前から離れて別の遊びを始めます。(その次のコーナーになると戻ってきます)

 

 

以上が我が家で普段視ている主なEテレ番組です。
個人的には、やはり映像表現と内容のクリエイティビティから、「デザインあ」には特別な興味がありますね。

 

今回のブログを書きながら、あらためて面白いなと思ったのは、Eテレを視ている人とそうでない人の線引きが凄く明確なところです。

子供とそのご家族、それから個人的にEテレに注目されている一部の方々にとってはこれらの番組は改めて紹介するまでもないメジャーなものですが、そうでない人にとっては名前も聞いたことがないようなものもあると思います。

これはつまり、これらがあくまでも“子供のため”ために作られた番組であることの分かりやすい証拠だと思いますが、大人が視ても楽しめる要素をふんだんに盛り込みつつ、“子供が主役”という根本的なコンセプトをぶらさずに子供も大人も楽しめる = 家族で楽しめる番組を作り続けているEテレには感服します。

「教育」という極めて深く重要なテーマの中でターゲットである子供のことを実に真剣に考え、家族との関わりや家庭のあり方、ひいては社会について真剣に向き合う、制作者さん達の姿勢が伝わる極めて貴重な例ではないでしょうか。

今まで興味の無かった方も、これをきっかけに一度視てみてもらえたら嬉しく思います。

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