トップ スタッフ紹介 お問い合わせ コーポレートサイト
mase mase
2017.07.02 (日) Category:Book

ふと、思い立ち「徒然草」を読んでみることにしました。
といっても、原文はハードルが高かったので買ったのは現代語版です。

「ビギナーズ・クラスックス 日本の古典 徒然草」(角川文庫)。
原文総ルビ+通釈+寸評という構成で そうとう取っ付きやすい構成なのですが
抜粋編でしたので 全段掲載されていると思われる
「現代語訳 徒然草」(河出書房新社)も併せて購入いたしました。

その中で、デザイナーとして「なるほど」と 感じ入った段がございましたので紹介したいと思います。

【 第百十段 】
双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし」と言ふ。
道を知れる教、身を修め、国を保たん道も、またしかなり。

< 間瀬的解釈 >
コンペに挑むときには勝とうと思わず、どうすれば負けないかを考えなさい。

【 第百五十段 】
能をつかんとする人、「よくせざらんほどは、なまじひに人に知られじ。うちうちよく習ひ得てさし出でたらんこそ、いと心にくからめ」と常に言ふめれど、かく言ふ人、一芸も習ひ得ることなし。いまだ堅固かたほなるより、上手の中にまじりて、毀り笑はるるにも恥ぢず、つれなく過ぎて嗜む人、天性その骨なけれども、道になづまず、みだりにせずして年を送れば、堪能の嗜まざるよりは、終に上手の位にいたり、徳たけ、人に許されて、双なき名を得る事なり。

天下のものの上手といへども、始めは不堪の聞えもあり、無下の瑕瑾もありき。されども、その人、道の掟正しく、これを重くして放埓せざれば、世の博士にて、万人の師となる事、諸道かはるべからず。

< 間瀬的解釈 >
デザイナーになりたければ実力のないうちは
コソコソ陰でもがいて体裁を繕おうとしても叶う物ではない。
現場に出てすぐれた先輩方に交じり、けなされ笑われながらも
メゲずにしがみついて努力をおこたらなければ
努力しない者よりはちょっとはマシなデザインができるようになるかもよ。

こんな啓蒙的な話ばかりでなく
他にもバラエティにとんだ興味深いお話が盛りだくさんです。
兼好さんがハニートラップをしかけられたけどスルーしてやった話。
酔っぱらいの悪口を延々つづり、しまいには
「来世では地獄に落ちること間違いなしだ」で締めくくるという、
兼好さん、いったい何があったのですか? 
いや、もしや兼好さんが酒乱で自己嫌悪の現れなのですか?
などと勝手に憶測してしまう話。

あと、四十代以上の人間に厳しくて
「とっとと老いを自覚して引退しろ、いつまでも生きているのはみっともないぞ」という話が多々あり、
いったい徒然草は何歳の時に書かれたものなのか気になって
調べてみたところ48〜49歳ごろにまとめられたとする説が主流だが
定説はないとのこと。若い時代に書いた文章も含まれているという説もあるようです。
ちなみに兼好さん自身は70歳まで生きていたらしいですよ。

勝手に仰々しい本だと先入観を抱いていたのですが
読んでいくうち兼好さんのチャーミングなお人柄に親しみがわいてきます。

本を買わなくてもネット検索すると
「原文+現代語訳+音声朗読付き」で紹介されていたり
「イケメン、DQN、wwwwwww」などさらなる現代語で訳されていたりと
親切なサイトが沢山ありました。

「徒然草」まだ、読んだことない方には是非おすすめいたします。

ツボ度
枠
pagetop