こんにちは。
グラフィック&ウェブ制作会社
株式会社セガナ・クリエイティブで
デザインに向き合っている生き物
向ちゃんです。

デザインお願いしたら、短期間で、めっちゃたくさんデザインだしてくれるんよ!すごいよねー!ありがたいよね!さすがよね!

デザインお願いしたけど、2~3案しかデザイン出してくれなかったー。。。前にお願いした会社は、もっといっぱい出してくれたのに・・・なんか今回の会社失敗かもー。

さてここで問題です。それ、本当に失敗ですかね?

デザイナーはデザイン案をたくさん出せる

いろんな人と話をすると、こんな声を聞くことがあります。

デザインをお願いしてすぐ、デザイン案をたくさん出してくれたんです!すごいですよね!ありがたいし助かる!

しかも2案とか3案じゃなくて、10案も20案も出してくれるなんて、めっちゃ私たちのこと考えてくれてる。絶対いい会社!ほんと頼んでよかったー!

わたしもそう思ってました。

が、衝撃です。

どうやらデザイン案をたらふく出すなど、デザイナーには余裕らしい。

ほんとに余裕なのか、社内で聞いてみた

てことで、社内のディレクター、デザイナーに聞いてみました。もしこの内容で、デザイン案出してと言ったら、どれだけ出せますか?と。

デザインする人に質問です

・本日オリエンで、明後日デザイン提出。
・制作物はロゴ、商品パッケージ、表紙案など。
・とにかくデザイン案を出す場合、どのくらい出せる?(お客様に出せるレベル)
・一旦、セガナ的な判断基準とか提出基準は無視

Pr:プロデューサー
D:ディレクター

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ロゴ、パッケージ、表紙ともに10~15案。当然案をはき分けて一定のクオリティを担保。ラフ案は言うに及ばず。

さ・・・さ・・・・さすがーーーーーーー!!!!

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Max10案。同じタイミングで全部じゃなければ、それぞれ10案ずつくらいは可能。
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Max10案くらいかなぁ・・・。パッケージは5~6案かな?ラフデザインだったら10案はいける。
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ロゴ、パッケージは6~7案くらい。表紙なら5案は出したい。案にする前の手書きのラフアイデアは30案くらい出すことを目指してます。
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ロゴ、パッケージ、表紙ともに5案くらいかな・・・?
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(元グラフィックデザイナー)
ロゴ、パッケージ、表紙ともに5~10案くらい。内容にもよるかなー
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(元テキスタイルデザイナー)
頑張って3案!


無理やり参加してもらった。無茶ぶりの回答ありがとう!!

せっかくなので、ちょうど別件でやりとりをしていた外部パートナーのデザイナーさんにも聞いてみました。

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10案くらいは出るかな。やりたくないけど、出せと言われたらもうちょいいけるか・・・。

社内調査の結果

Q
デザイナーがデザイン案をたくさん出すのは余裕なのか
A

中1日あれば、1人で10案くらいは出せる。

めっちゃ出せた!余裕だった!

という感じで、デザイナーからしたら、デザイン案だすのなんてちょろいもんでした。

では、なぜデザイン案を出せるにもかかわらず、大量に出してくれるところと、出してくれないところがあるのでしょうか?

大事なのはデザイン案の数ではない

これはあくまで会社の考え方によるので、一概には言えませんが・・・

大事なのは、どういう考えのもとデザインを出しているのか、という点。デザイン案を作るのは、デザイナーにとって朝飯前。

では、少ない数しか出さない会社(デザイナー)は、なぜ出さないのでしょうか?能力がないから?制作のスピードが遅いから?

いいえ。

それは、一度作ったデザインを、社内もしくは自分の中でちゃんと整理しているからです。

20案の中から1案を選ぶってなんの罰ゲームですか?

デザイン案がたくさん出てくれば、その分選ぶことができるからいいじゃん!て思いますよね。

よーーーーーく考えてください。

  1. ここに5色のTシャツがあります。好きな色を選んでください。
  2. ここに20色のTシャツがあります。好きな色を選んでください。

ちょ・・・ちょ・・・ちょーーーーーい!こら2番!あるだけ色出してきてどうすんねん。おススメいくつか絞って持ってきてよ!

そう思いません?しかも20色から選んだおススメが

青、ネイビー、コバルトブルー、水色、紫とかだったらどうします?

どんだけ青推しやねん。好きか!好きすぎか!

一方で1番が

赤、青、緑、黄、黒 で出してきたら選びやすいと思いませんか?

その中で、例えば、赤系でもコーラルとかピンクもありますよ、と出される方がよくないですか?

方向性とバリエーション

これがまさに方向性とバリエーションの考え方なのです。

  • 赤・青・緑・黄・黒 → 方向性
  • 朱色、ピンク、コーラル → 赤のバリエーション

てことは、、、、

さっきの青、ネイビー、コバルトブルー、水色、紫みたいな出し方は、方向性1つ(青)に対してバリエーションを5つ出しているに過ぎない、ということなのです。こっわ!ほぼ1案やん!

そしてデザインもまったく同じことが言えるのです。

これで4案とか許されぬ

ちなみにこちら

例えばこれを何案だとカウントしますか?この話の流れならお分かりですよね。もちろん1案です(ていうかほぼフォント変えただけやん!)

こんな案を出してくる会社がいたら、お付き合いを考え直してみてもいいかも・・・。

↑ここだけの話、ほんとに、ホントに、本当にどうなんかなと思って下さい。

(すくなくともセガナでは出させません。出してきたら、社内で無かったことにします。)

まともな制作会社(デザイナー)は、制作物、制作内容、制作背景、制作意図、ターゲットを踏まえた上で、どういう見せ方で、どんな効果が期待できるか、をいくつかの方向性にはき分けてデザインを提出します。

バリエーションは、制作する中であった方がいいなと思ったら提出しますし、意味のないバリエーションはそもそも見せません。

むやみやたらにデザイン案を出し、その中から1つを選ばせるなんて、相手に対しての暴力でしかない

まとめ

ということで、今回覚えておくのはコチラ。

  • デザイン案をたくさん出せるのは普通
  • 大事なのは出し方
  • ちゃんと方向性をわけているか
  • バリエーションとわかるようにしてあるか
  • 依頼主が選びやすいようにまとめてあるか
  • 何より依頼主の意図を汲んだデザインか

ここで注意しておきたい点が1つ。

一概にデザインをたくさん出す会社(デザイナー)がダメ、というわけではないです。

セガナもたくさん出す時があります。でもそれには理由があるし、聞かれたら説明もできます。

問題なのは、デザイン案を整理せず、方向性もバリエーションもごちゃまぜにして、あるだけデザイン案が出てきた場合。こんな時はぜひ聞いてみてください。

このデザイン案のタイトルって何ですか?と。

デザインを判断するのによいポイントになります。

というお話は、また今度。

おまけ(宣伝)

セガナは比較的デザイン案の数を出さない会社です。でも出すときはめっちゃ出します。

なんていうか、大事なのは出す必要があるときと、出す必要がないときを考えて出すってことなんかな、と思います。

個人的な想いなんですが、デザイン案を見せるときは、相手のことをほんとに考えて、ちゃんと整理して、厳選して「どれも違って、どれも良くて、悩むね!」て言わせるくらいのクオリティのものを出したい。

そんな誠実なセガナさん。

「きっと後悔はさせない」という意気込みは日本一です。気軽に相談してみてはいかがでしょうか!!!

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