こんにちは。
グラフィック&ウェブ制作会社
株式会社セガナ・クリエイティブで
デザインに向き合っている生き物
向ちゃんです。

デザイン判断シリーズ 第3弾です。

デザイン判断シリーズは、デザインしない人が普段やっている判断ポイントをシェアしていくお話です。

今回はわたしがデザインを判断するときに、かなり重視しているポイント。デザイン趣意を聞こう!編です。

個人的には趣意が全然できていないデザインは判断に値しないとさえ思っている。そのくらい大事なので、いつ記事にしようかずっとウズウズしておりました・・・!

ちょっと待って。デザイン趣意って何?

《趣意とは》

考え。意見。物事をなすときの考えやねらい。また、言わんとする意味。


なんですが、ちょっと抽象的なので、わたしはもっとシンプルに捉えています。

デザイン趣意とは、

  • どんな意図や狙いを込めて、このデザインを作ったのか
  • この表現で見た人にどんな気持ちにさせたいのか

という説明のことです。

とりあえずデザイン案が出てきたら、デザイン趣意を聞こう

ということで、デザイン案を出されたら、まずはこう言いましょう。

「デザイン趣意を教えてください。」
「デザインの説明をお願いします。」

この質問の答えを聞くことで、デザイナーが依頼側の気持ちや想いを、どう汲み取って、どう表現に落としてくれたかを確認するのです。

わたしはこの説明が無い場合は、基本的に判断をしません。

ていうか、できない。

デザイナーがどういうつもりでデザインしているかわからないデザインて、個人的な好みでしか判断できないですよね。そんな判断でいいのでしょうか?

わたしは嫌だ。

デザイン趣意のポイント

デザインの説明をされた時、デザインしない人が確認するポイントは5つ。

確認のポイント

この人(デザイナー)は、依頼した内容を

1.どう理解し
2.どう思い
3.どう発展させ
4.どう表現したのか
5.さらに見た人にどう思ってもらいたいのか

この趣意が納得できない場合は、そもそもデザインの判断までいかない。だってこっちの意図と合ってないんだもん。判断なんてできる?と思っちゃう。

ここでちと注意!

ただし、いくら趣意が立派でも、デザインが追い付いてないこともあるので、これは要注意!

めっちゃ立派なこと言ってるけど、デザイン全然趣意に合ってないやん!!!!

みたいなことも、あるあるだったりする。
(あってはダメだけど)

これはあれです。デザイナーの完全な実力不足。

でもこの流れだと、センスや感覚の判断ではなく、ロジカルな思考で判断できるので、指摘できますよね。

デザイン趣意の具体例

こちらは、以前セガナ・クリエイティブの部活動プロジェクトで社内コンペしたときのデザインたち。(一部抜粋版)

セガナ全メンバーにロゴとデザイン趣意を作って出してもらいました。

初見で選んだデザイン:C

わたしが初見で選んだのはC

なんだか楽しそうでかわいい。ちょっとウキウキするような印象を受けたので直感的にいいなと思いました。

趣意を読んで選んだデザイン:E

趣意を読んで選んだのはE

理由は

部活動プロジェクトではそれぞれの個性を発揮し、楽しく活動していきたいという想いがあったので

  • その想いをくみ取ってくれたこと
  • かつ、それを「セガナの色を発信する」というものに発展してくれたこと
  • 色+発信という想いがデザインで表現されていたこと

が大きな決め手でした。

デザインは少し気になる部分があったけど、それはブラッシュアップしていけばよいかな、と思いました。

が、投票数でDに負けてしまいました・・・無念。(想定内の結果だったけど)

ダメな趣意

このE案。こんな趣意だったら選んでなかったです。

ダメ趣意

12色はセガナのメンバー12人をあらわし、中心に発信を連想させるアイコンを配置しました。



お・・・おう。そやな。・・・見たまんまやな。これ、見たらわかるやつやな。で、この説明から何を感じ取れと・・・?

となる。

このデザインが良い・悪いの前に、デザインの意図が分からないので、判断なんかできない。この趣意だったら間違いなく選んでなかったです。だって

あぁ。そうですか。

としか思わないもの。

でもね、意外とこういう趣意とか説明って多いのよ。ほんとに多いのよ。つっこみどころ満載なので、こういう趣意が出てきたら

「ディテールではなく、もっと想いや意図、なぜこのデザインにしたのか、の理由を教えてくだい。」

と伝えてください。

デザイン趣意を聞くときの注意点

ちなみに、デザイン趣意には正解も不正解もないです。

あくまで聞く側は

依頼側として、デザイナーが自分の想いにどう応えてくれたのか、を知り、それに共感するかどうか

だけです。

でも、この共感が大事。だって想像してください。共感できないデザイナーにデザインしてほしいですか?自分たちの大事なものを。

まとめ

依頼側にとってデザイン趣意は大事!(ぶっちゃけデザイナーにとってもだけどね)

趣意はデザイナーが依頼主のことを考えて考えて、デザインに込めた想い。

その想いが分かれば、センスや感覚に頼らず、デザインの判断ができる!

以上!!

・・・また《まとめ》が終わってしまった。

とにかく何が言いたいかというと、デザイン趣意を見ることで、デザインの判断が冷静にできるのだ、ということ。

デザインはとにかくセンスや感覚で作る・判断する、と思われがち。でも全然そんなことない。デザインの全てには必ず理由がある

その理由を端的に表現したのがデザイン趣意なのです。だからデザイン趣意が分かれば、デザインを判断することができるのです。

なので、デザインを見るときに「プロがデザインしているものを判断なんかできない」と諦めず、ぜひ一呼吸置いて趣意の説明を求めてみてください。

で、

万が一!
ないと思いますが!

趣意を聞いてもろくな回答をしてくれない会社がいたら

徹底的に詰めましょう。諦めたら終わりです。最後まで不満しか残りません。

これ、大事なことです。

徹底的に詰めましょう。

おまけ(宣伝)

デザイン趣意。ほんとに大事なんですよ~。

もちろんデザインそのもののクオリティが低かったらダメなんですが、個人的にデザイン趣意がダメだと一気にテンションおちるし、なんならその人のスキルも疑う。

言語化が難しいのはよくわかる。

よくわかるが、勉強してくれよ!て思う。たとえデザイナーは無意識でも、絶対に何か考えてデザインしてるやん。それを言語化するスキルも身につけてくれ!と切に願う。

てことで

セガナ・クリエイティブでは、デザイン趣意をものすごく重視しています。もちろんデザインそのもののクオリティも担保しますが、それだけではダメ。

セガナのクリエイティブメンバーは、全員自分のデザインに根拠を持ち、それを説明できるように日々シバ・・・叱咤激励を受けています。

どうですか?セガナ・クリエイティブのデザインとデザイン趣意。見てみたくなりませんか?

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