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sawaguchi sawaguchi
2015.05.11 (月) Category:その他

[意味]

他人の性行の善悪を見て、自分の性行を改めよ(広辞苑)

他人の行いの善悪を見て、自分の行いを反省し、改めよ(デジタル大辞林)

他人の行動を見て、良いところは見習い悪いところは改めよということ。(故事ことわざ事典)

他人のやっている動作や態度で好ましくないと感じたら、
その相手を咎める前に、自分は他人に対して同じようなことをしていないか、
他人の行動を自分のこととして省みなければならない。(故事百選)

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このことわざは今さら解説の必要がない、
浸透していることわざのひとつと思いますが、
悪い行動や態度を改める時にだけ使われている印象が強いのは気のせいでしょうか。

今回の記事担当・澤口は
人の「善き振り」が改めて心に残ったことついて話しします。

………………………………

何らかの理由で初めて関わることになる人との
シチュエーションは様々ですが、
アクシデントに見舞われた時、
自分を手助けしてくれた人のことはとても印象に残ります。

たいていは長いお付き合いではなく、
問題解決までの短い関係だからこそ、
その仕事ぶりは自分の尺度で評価して「いい担当者でラッキーだった」とか
「最悪の担当者で期待していた結果が得られなかった」などと
判断することも多い自分ですが、
今回はとてもいい印象の人に恵まれて問題解決できた話しです。

ワタクシごとになりますが
昨年末から4月にかけて2度
大きなアクシデントに見舞われました。

(1)身内が倒れ、病院へ救急搬送されたこと。
(2)運転中に車両が突然自走不可能になったこと。

その時手助けいただいた下記の方達はいずれも、
仕事として当然の対応だったのかもしれませんが、
アクシデントに見舞われやや冷静を欠いているであろう相手を気づかい、
かつ判断に必要な要点を得るため、
柔らかく冷静に適切な指南や実働してくれたことが共通項目であり、
そこにそれぞれの人柄を感じたことが自分を省みるきっかけだったと思います。

その1:救急指令センターの担当者

家族が倒れた際、救急搬送時に付き添った身内が
搬送先の病院を正しく認知できず、
告げられた病院には搬送されていないことがわかった。

取りあえず考えられる病院へ確認の連絡を入れたものの、
どこにも搬送されていないことに困り果て、
最終手段として搬送した救急隊を統括する指令センターに電話するも、
電話で個人情報は一切答えられないとの回答。

事情を話したところ、いくつかの質問とその回答から
搬送された病人の身内であることを判断してもらい、
告げられた病院名はまったく予想外でかなり離れた場所の病院だった。

もちろん、個人の判断ではなく規則に則ったものだと思うが、
電話における杓子定規的ではない口調や対応はとてもありがたく、
無事に入院先へ向かうことができた。

その2:JAFロードサービスのスタッフ

去る土曜日の午後4時頃。
夜の予定に間に合うよう、実家から戻る途中のこと。

首都高速環状線・山手トンネル内を走行していたが、
渋滞のため自宅の最寄り出口10km手前で首都高を降り、
5km一般道を走行し始めたところで
急に水温計が右に傾き始め、
振り切ったと同時にレッドランプが点灯。

加えて冷却水減少ランプとバッテリーランプも仲良く点灯したと思ったら、
ボンネットからモワモワと煙が出始め、やむなく路肩に停止。

オーバーヒートなんだろうとは思いながら、
なにせ初めてのことで、
今起きている事実とこの後の対策をどうするか、
頭の中をぐるぐると考えが駆け巡る。

後の予定のこともあり、
このまま少しエンジンを冷やし、
あと5kmの自宅までゆっくり走れば大丈夫じゃないかという
結論が出そうになったが、
年会費だけ払い、あまりお世話になることのないJAFに相談してみたところ、
女性オペレーターから電話を替わった男性担当が状況をざっと聞いたのち
「単なるオーバーヒートのようには思えない。
動かさずにレスキューを待った方がいい」などとおっしゃる。

私自身5km走りきれる根拠もなかったことと、
比較的早く駆けつけてくれるとのことで
山手通り上に車を停めたまま車中で待つこと1時間。

途中で2回到着見込みの連絡をくれて現れたのは、
おなじみブルーのレスキュー車ではなく、
車両運搬用のキャリアカー。

降りてきたのは30代前半と思われる男性の近藤さん。
軽く症状の確認後、ボンネットを開けると
中からは恐ろしいほどの煙が…ということはなく、
冷却ポンプのベルトが切れて
中で大いに絡まっていることが判明。

これ以上の自走は無理。
このまま修理工場へ搬送ということになり、
クルマはキャリアカーに積まれ、私はトラックの助手席へ。

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本来であれば、修理工場への引き渡しに立ち会わなければならないが、
後の予定のことを告げると
私を自宅前で降ろしクルマだけを修理工場まで運んでくれるという。

営業時間の都合で到着まで待てないという、
大変迷惑そうな工場を説得してくれ、
約20km先の修理工場へ運搬し
無事に入庫したとの連絡をくれて、
ロードサービスの近藤さんとはそこで関わりが終了。

工場で確認の結果、見た目以上に問題が大きく
その修理費用には目眩を覚えましたが、
丸12年頑張ってくれている相棒が
復活できたのはJAFロードサービスのおかげです。
ありがとうございました。

という
今回はプライベートにおいて期せずして関わった人たちの、
私にとって善い行いについてでしたが、
当社内にも友人たちにも取引先にも親族にも
「よい振り」で気づかせてくれる人たちはたくさんいます。

この場を借りて、感謝の気持ちを伝えます。

え?
そのわりにはちっとも改まっていないのではとおっしゃる?
そのようなお咎めの前に
皆さんも

「ひとの善い振り見て、我が振りに気づけ」

を考えてみませんか?

(おわり)

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