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私事ですが、最近自転車を購入しまして。

後部に子供を乗せられるいわゆる子乗せ自転車というやつで、
小径タイヤで非電動アシストのものを見つけるのになかなか苦労したのですが
まあそれは今回のテーマとはまったく関係ないので省略して、
無事購入した自転車を見ていて一つ気付いたことが、
自転車の鍵って、改めて見るとかなり小さくて
「あ、これなくすな」ということで。

小さい→なくしやすい、ということは
大きい→なくしにくい、ということで、
つまり「キーホルダーを付ければいい」という
至極まっとうなソリューションに至ったわけです。

となると次の問題はキーホルダーをどう選ぶか、という点ですが、
普段キーホルダーとは縁遠い生活を送っていることもあり、
適当なお店で適当なものを買うのもちょっとなぁ、と迷い、
ちょっと考えた結果「あ、ガチャガチャはどうだろう」と閃きました。

近年結構目立ってますよね、ガチャガチャ。
家電量販店に行くと沢山のマシンでコーナーになっていたり、
東急ハンズなんかでも「コップのフチ子」だとか
ちょっと大人向けなものもよく目にしていて、気にはなってました。

ただ10代20代を通して何度もガチャガチャに散財してきた僕としては
・一度ハマると抜け出せなくなる
・基本的に実用性が乏しく、飾る場所もなく持て余す
以上のことが分かり切っているため
社会人になってからは自制を続けていました。

でも今回は明確な目的ができましたので。

これ幸いと足取り軽く、息子とおもちゃ屋さんに行くついでに回してきました。

(中略)

そうして出来上がったのがこちらのキーホルダーです。
自作(穴開けただけ)
キーホルダーそのもので琴線に触れるものが見つからなかったので
フィギュアに100均のストラップをくっ付けました

3回回してダンボーらしい色のダンボーもゲットできたので
個人的には非常に満足なのですが、せっかくなので今回は
この、身近にあるけどあまり知らないガチャガチャについて
調べてみることにしました。

 

 

◎ざっくりとガチャガチャの歴史

まずは歴史について調べてみます(ネット検索)。

【発祥】
1800年代末期〜1900年代初頭にアメリカで誕生。
中身はガムボールなど、お菓子が主流。

【日本】
1963年〜1965年ごろ日本上陸。
アメリカとは違い、10円の玩具が主流。

1975年
スーパーカー消しゴム(コスモス)が大流行し社会問題にも。
名目上“消しゴム”とすることで学校への持ち込みをグレーに。
これを皮切りに○○消しゴムがガチャガチャのスタンダードに?

1983年
キン肉マン消しゴム/キンケシ(バンダイ)が大ヒット

1985年
ガンダム消しゴム/ガンケシ(バンダイ)が大ヒット
※僕はこの世代

1990年代後半から
商品が多様化し、大人もターゲットに巻き込んだブームに。

という感じらしいです。
あっさりとした年表になってしまいました。
まあ発祥について諸説あるのはガチャガチャに限りませんね。

 

 

◎代表的なメーカー

独断です。調べた中で目についた商品も入れてみました。

 

■バンダイ
1977年にガチャガチャ業界に参入。業界シェアNo.1。
ガチャガチャでもキャラクター版権ものが非常に多く、
戦隊もの、仮面ライダー、ガンダム、ワンピース、ドラゴンボール、
プリキュア、セーラームーン、などなど盤石。
僕もカードダスやガンプラも含め、ガンダム関連では大変お世話になってます。

モトモドル
http://gashapon.jp/motomodoru/
[感想]バンダイはネタものもどこか真面目な印象

 

■タカラトミーアーツ/旧ユージン
ユージンは1988年に業界参入。
2008年にユージンがタカラトミーの連結対象子会社となる際、
ハートランド、すばる堂、ユーメイトという3社と合併し、
タカラトミーアーツ(以下、T-ARTS)となった、らしいです。

版権ものもたくさんやっていますが、ユージン時代から引き継がれたという
独創的なアイデアの商品の印象が強く、ユーモラスな(マイルド表現)商品ばかりを
リリースする「パンダの穴」というガチャブランドを持っています。

シャクレル プラネット
http://www.takaratomy-arts.co.jp/items/item.html?n=Y827945
[感想]見た瞬間笑った

 

■エポック社
エポック社と言えば、こどもの頃ドラえもんを見てる時にやたらとCMしてたイメージ。
「大迷路」とか懐かしい。「野球盤」もエポック社の代表格ですね。
ガチャガチャでは圧倒的に動物モチーフが多いようで、シルバニアファミリー的な
可愛いものやハートフルなものが主力のようですが、
「誰得?!俺得!!シリーズ」とか、たまにぶっこんでくるシュール系の商品が好印象です。

スーパーのショッピングカート(エポック社)
http://epoch.jp/rc/capsule/products/?detail=supershoppingcart
[感想]企画決定の決め手が謎

 

■奇譚クラブ
冒頭で触れた、タナカカツキ氏の「コップのフチ子」が有名ですね。
ギャグに寄せた商品が多いんですが、アーティストとのコラボも多くおしゃれな空気感。
近年の、ガチャガチャのターゲットを拡げたイメージがあります。
2006年ガチャガチャの会社にいた方々が立ち上げて設立したそうで、客層の2/3は女性だという情報も。

帰ってきた!粘土道フィギュアコレクション
http://kitan.jp/products/nendomichi_re
[感想]凄っ キモっ!あとデカい!?

 

■海洋堂
1964年設立。言わずと知れた模型界の巨星。
模型の造形技術に世界的にも高い評価を受けています。
カプセルトイ分野ではチョコエッグが有名ですかね?

個人的には20代の頃に流行った「百鬼夜行」「AKIRA」などが強く思い出に残ってます。
リアル・骨太・重厚、といったイメージのメーカーさんですね。
模型全般が専門分野ですが、ガチャガチャについては「カプセルQ」という
レーベルを作って展開しています。
ちなみに冒頭でキーホルダー化したダンボーも海洋堂製でした。

諸星大二郎 立体異形図譜
http://www.capsuleq.in/c/index.htm
[感想]ネタっぽいものはほとんどやってないみたいですね

 

【番外】コスモス(倒産)
スーパーカー消しゴムが有名ですが
僕的には問題作のドッキリマンがコスモス製だと知って驚愕しました。

(「ロッチ」と言った方が有名ですかね。当時大流行したビックリマンシールの
パチものがガチャガチャで売られていたんです。)

1988年に倒産するも、今もコスモス自動販売機が日本各地で稼働しているのは
販売子会社の内2社が継続しているお陰だそうです。

 

 

◎ガチャガチャの呼称

実は各社が無数に商標登録しているガチャガチャ。
この「ガチャガチャ」という呼び名もバンダイが商標登録しているそうなので、
総称としては「カプセルトイ」が適当ですかね。

ちなみに、

・バンダイ:「ガシャポン」「ガチャガチャ」「ガチャポン※」など
・T-ARTS:「ガチャ」「ガチャンコ」「ガチャポン※」など

大手2社はこんな感じで商標を取り合っているそうですが、
「ガチャポン」については分野違いで両社が登録しているということで非常にややこしい状態。

英語の呼称も少しだけ調べてみましたが、
capsule toyやらvending machine toyといった語句がヒットします。
そんな中「Gashapon」でwikipediaに載ってたりもしますね。

 

 

◎市場規模

微妙に気になるガチャガチャの市場規模、
日本玩具協会調べによると「カプセル玩具」の分野は過去5年、

2011年:301億円
2012年:270億円
2013年:278億円
2014年:319億円
2015年:316億円

といった感じだそうで、
デザイナーとしてはなかなかピンと来にくい数字ですが、
ガチャガチャの平均金額を200円と決めつけて、300億円を割ってみると
年間売上1億5千万個、一日平均約41万個、285個/1分。
どんぶり勘定ですが参考まで。

メーカーのシェアとしては

バンダイ:5割
T-ARTS:3.5割
その他の会社:1.5割

ざっくりこんな感じだそうで、大手2社が圧倒的な模様。
この分布のしかたもガチャガチャ業界の特徴の一つですかね。

 

 

◎最後に

ということで、ひょんなことから今回ガチャガチャについて浅ーく調べてみた訳ですが、
ギャグ系やゆる系といった主に年齢層高めを狙った商品をたくさん見ていく傍ら、
こどもの玩具系?とでも言いますか、昔ながらのガチャガチャ玩具も相変わらず存在していることを知り、
懐かしい気持ちになりました。

たとえばスライムだったり、先が光るタバコの玩具だったり、ビリッとするスタンガンだったり
ベタベタで伸縮する樹脂製のマジックハンドだったり、裏返すと張力でパチンと飛ぶドーム状のゴムだったり(知ってる人しか分からない説明)

思い起こせば僕が子供の頃って、もちろんガンケシは集めてましたが、
一方でそんな、子供から見てもチャチなくらいな玩具が欲しくてガチャガチャ回してたなーと。
意外と遊んでみると面白いのが多いんですよね。何が出てくるか、っていうワクワク感もあるし。
まあ大抵は買ったその日にしか遊ばないで、また他のが欲しくなっちゃうんですけど(笑)

ガチャガチャって、欲しいのが当たらないと熱くなってついつい浪費してしまい、
それはまあ、教育に良いとは言えないかも知れませんが
節度を守った範囲で、僕の息子にも経験してみてもらいたいな、と思います。

来るお盆休み、大人のみなさまも街でガチャガチャに出会いましたら
一度試してみてはいかがでしょうか?

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